こんにちは、奥田千晶です。
健康診断でメタボリックシンドロームと診断された方の食事指導や、ダイエットの食事サポートをしていました。
テーマ:カロリーをとらないようにしてもやせられない人
食事指導をしている期間中は、実際に食べたもの全てを写真に残していただいています。
そして、やせたい!と悩んでいる方はこんな食事が多いです。

それぞれ1日の総摂取カロリーは、
・パターン① 女性:1389kcal
・パターン② 男性:1863kcal
指導に入る前にはこれまで食事をする上でその方なりに工夫してきたこと、
指導中はその食事を選んだ背景や理由も訊くようにしているんですよね。
朝ごはんを食べなかったり、食事量を減らす、お米や油をとらない、1日●●kcalに収まるようにしているという理由の背景に多いのが、カロリーが気になるからというもの。
このような食事だと、どれだけカロリーをとらないようにしてもやせられませんよ。
おっぱいや筋肉が落ちて体重が減ることはあると思います。
でも、肝心なお腹まわりや二の腕はそんなに変わってないのに、やせづらくなってきた・・・という結末が待ってます。
カロリーをとらないようにしているのになぜ?と思うかもしれませんが、
そもそもカロリーをとりすぎていないんです。
そもそもカロリーとり過ぎではない
お1人ずつの食事を見たいんですけど、そういうわけにもいかないので統計データを用いますね。
このグラフは、厚生労働省が行っている国民健康・栄養調査からわかった日本人1人カロリー摂取量の推移です。

このグラフの着目すべき点は、
1970年代をピークに減り続け、現代は戦後すぐの時代とほぼ変わらないということ。
戦後すぐですよ!
現代人は栄養不足が問題だった戦後とほぼ同じカロリー摂取量なんです。
全然カロリーとってない…..
このグラフを見て、こんな風に考えた方もいらっしゃるかもしれません。
現代は移動手段も車があるし、家電製品も発達して、移動や家事のために体を動かす必要が昔に比べてなくなった。だから、1日に必要なカロリーも少なくなっており、結果的にカロリーとり過ぎになっているのでは?
1日に必要なカロリーってどのくらい?
家事など日常生活で身体を動かした場合の必要なエネルギー量は、日本人の食事摂取基準2020年版で定められています。
30〜49歳:女性2050kcal 男性2700kcal
グラフで見た現代の1日摂取カロリーは1889kcalでしたよね。
カロリーをとり過ぎていることはなく、むしろ少ないくらいということが分かります。
人間にとってのカロリーは、身体を動かすエネルギーとなり、脳を使う時のエネルギーになり、古い細胞から新しい細胞に生まれ変わる時のエネルギーになります。
生命活動のエネルギー源という点で、車でいうガソリンに似ていますよね。
与えられたエネルギーが少ない場合は、生きるための人間の本能として、エネルギーを使わない方向へはたらきます。
その結果として、代謝が悪くなります。
エネルギー代謝が悪くなれば、基礎代謝が落ちます。
基礎代謝によるカロリー消費が減ることで脂肪が蓄えられやすくなりますし、同じものを食べても太りやすくなります。
新陳代謝が悪くなれば、肌細胞の生まれ変わりのサイクルが遅くなります。
お肌はごわついてツヤがなくなり、汚くなります。
カロリーをとらないようにしても運動をしておけば、基礎代謝を落とさずにやせられます。しかし、ここの落とし穴は、運動をやめるとリバウンドをすることです。
定期的な運動を一生涯やり続けられるならいいですが、そうでない場合は運動をあてにしない方が得策です。
カロリーをとっても、燃焼できればいいじゃない!
カロリーを減らそうとする時って、カロリーをとったら太るとか、とり過ぎたら太るんじゃないかと不安になっている時だと思うんですよね。
でも、こんな風に考えたらどうでしょう?
とったとしても燃やせばいい!
人間にとってカロリーは車でいうガソリンと似ていますが、省エネの車ではなく、めちゃめちゃ燃費の悪い車になるイメージです。
食べてもカロリー燃焼ガンガンいくぜ〜。
燃費が悪くてカロリーをガンガン燃やす代謝のいい身体になるために、必要なカロリーをしっかりとり、代謝を落とさない。
たとえカロリーは増えたとしても、1日3食の食事をする方が健康的なダイエットの近道です。