ライフステージ

話せないというより、話さない深層心理と向き合う

人生終わった……

大学入試センター試験の自己採点後、全身が震えていた。

模試の結果から、余裕がないことの先にある可能性を心得ているものだと思っていた。

わたしは医者になれない……
お客さんという名のおばあちゃんの話し相手をたくさん送り込む予定だったのに。

先生にも随分と残業させたのにな。

まずい、お母さんが仕事から帰ってくる。
こんな姿を見せたら心配されてしまう。

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家を飛び出し、自転車を走らせた
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生徒:せんせ、わたしのじんせい、おわっ……(ぐずっうっひっ)

先生A:廊下は寒いやろうに、職員室へ入りなさい

先生A:すごい泣いてるな、どうした?

生徒:わたしの人生終わりました(ぐすん、くっ)

先生A:えらい急に終わったんやなあ

生徒:センターがダメでした。あんなにも先生にも残業させたのに。ごめんなさい・・・

先生A:先生は、それで給料もらってるからな。お前が謝る必要はないぞ?

生徒:・・・

先生A:なんの慰めにもならんやろうけど、先生も大学受験で不合格をもらったかな。大学以外でいうと、あかんかったことなんていっぱいあるぞ?お前が落ちたのは大学くらいだろう?

生徒:(んぐふ)エイベックスのオーディションにも落ちました

先生A:ふふふふ。お前、歌手にもなりたかったんか?

生徒:10代でも堂々とお金稼ぎできるし、安室奈美恵さんを至近距離で見てみたいから

先生A:夢と希望でいっぱいやな!

生徒:・・・(ぐすん)

先生B:はははははー!お前はようがんばった。とりあえず、好きなもん食べろよ。1年の時から随分とやせたやろ?俺はそっちの方が心配やぞ。

生徒:食べてましたよ!受験とテニスにかまけてたらこの有様です。気がついたら30kgを切り、肝臓の数値は脂肪肝といわれました。。

先生B:脂肪肝はやせててもなるんやな。太っている人がなるもんやと思ってた。

先生A:落ち着いたみたいやな。センター試験がダメだったからといって、人生は終わりじゃないから。今日はもう遅いから帰りなさい。先のことはお前の気が向いたら、また職員室へ来るといい。

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教室へ立ち寄り、ひとしきり泣く
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この顔で帰ったら、心配されるな。
時間を稼ぐため、自転車を押しながら帰った。

娘:センター試験、あかんかった。

母:もう1年、受験生やるか?

娘:いい。あんなにやってもダメやったものを1年延長したところで何かが変わるとは思えない。それより、1日3食の食事をしていたのに、こんなにもやせてしまった理由と、やせすぎなのに数値は脂肪肝になった理由を知りたい。

父:お金のことなら気にせんでええんやで?

娘:病院の最後で話したところ、栄養管理科やったよな。ああいうのはなにを勉強したらいいんやろ。

母:栄養学とか、農学になるんかなあ?

娘:ちょっと調べる。行きたいところがあれば行く。なければ受験生を1年延長する。

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栄養学部に進学しましたとさ
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話せないというより、話さない

先を案じていたり、絶望しても親に話さなかった背景には、ここに行きたい!と自分で決めた進路の過程を逐一親に話す必要はないと考えていたから。

話したところで勉強するのは自分だし、試験を受けるのも自分。

解決できるのは自分しかいないわけで、下手にかまわれでもしたら、意志力や集中力、学びの時間を奪われる。

受験生と思春期がどんかぶりだった当時、そんなことを感じていましたかね。

絶望しても絶望の沼にハマらなかったポイント

① 腫れものに触れるような扱いを受けなかった

② 狭い視野での絶望であることを示唆された

③ 興味の矛先が変わるような発見があった

④ 自分の意思で進路を決められるよう選択肢を与えてくれた

⑤ 教師とプロレスをするような図々しさを持っていた

個人的に持っていたものといえば、⑤図々しさ くらいでしょうか。

環境がよかったなあと思います。

もっと言うと、

その年にその学校へ入りその先生に出会え、助けを求めた先生達と性格の相性がよかった。

運がよかった

ここに集約されます。

叶わなくてよかったかもしれない

栄養学を学んだ人の半分くらいは病院へ就職するので、栄養学部では3〜4年生で病院実習があります。

働き手として病院を訪れてみると、命を扱う現場特有の雰囲気があることを察しましたね。

病院ではたらくのは厳しかっただろうな・・・と当時感じたのを今でも覚えています。

あんなに大きな感情的反応をした割には、学力以前の問題で医者にはなれなかったんですよ。

笑える。

何もしてくれないことを望んでいた

試験がダメだとわかって大きなショックを受けたり、すごくやせたことで、親は自分を責めてましたね。

なんで気づいてあげられなかったんだろう…
もっと話をしておけばよかった…

そもそも進路決めたのは自分やし、心配をかけたくないから静かにしていたんですけど

って伝えたら笑ってました。

浪人の選択肢を与えてくれたのはうれしかったですね。

これがあったから、自分の意思で進路変更をした自覚につながっていて、この自覚がその後のいろんな面でプラスにはたらいていると感じているので。

連鎖は続くよ、どこまでも

わたしは選択肢を与えられるだろうか。

ぬぼっとしていたら15年なんてあっという間なので、お金とメンタルをちょっとずつ備えていくとします。

そうそう!1日3食の食事をしていたのにやせてしまった理由と、やせすぎなのに数値は脂肪肝になった理由は教科書に出てきました。

教科書に出てくるくらいメジャーだったとは。
きっかけがあればブログに書きますね。

 

本日は以上です。
それではごきげんよう。